イラン、エマームホメイニ霊廟の内部へ、スンニ派とシーア派の違いとは?!

みなさん、こんにちはShiroyuki VLOGです。

今回は、イランの首都テヘラン郊外にあるエマーム・ホメイニの霊廟について紹介します。
霊廟なのでお墓もあるのですが、実際は金色に輝くドームを持つ、巨大なモスクです。まずはYoutube動画をご覧ください。

 

内部は豪華絢爛で圧倒されました!数万人が礼拝できる、広大な施設となっています。天井は金が使われています。
 

今回のYoutube動画では、これら5つについて紹介しています。

エマーム・ホメイニって誰?

まず、エマーム・ホメイニについてです。
エマームというのは指導者という意味で、日本ではホメイニ師と呼ばれることが多いです。

ホメイニ師は、1979年のイラン革命の指導者で、イラン革命により建国された現在のイラン・イスラム共和国初代最高指導者です。
イランのお札、1000リアルから50000リアルの6種類の紙幣の肖像画に使われています。


また、テヘランにある国際空港は、「エマーム・ホメイニー国際空港」と名付けられています。


イラン国中の公共施設にはホメイニ師の写真が飾られており、イラン国中、ホメイニ師づくめになっています。

ちなみに、ホメイニ師の横のもう一人の方は、ホメイニ師が亡くなった後を引き継いだ現在の最高指導者ハメネイ師です。ホメイニとハメネイって名前が似ていて間違えやすいです。。。。

イランでは大統領の上に最高指導者がおり、実質としては、最高指導者がトップで絶対的です。つまり、初代最高指導者ホメイニ氏と、現最高指導者ハメネイ師はイラン・イスラム共和国の2トップということになります。

エマームホメイニの霊廟について

入り口ではこのように空港の手荷物検査のようなX線によるチェックをし、土足厳禁なので靴を脱ぎ、袋に入れて持参します。

1989年6月3日、ホメイニ師が亡くなった後の葬儀の時には、イラン全国から1000万人以上の市民が弔問に訪れたそうです。以来ここはイスラム教シーア派の聖地となっています。

内部は広大で、数万人は入ることができると思います。天井や柱を見ると豪華さがわかります。
私はこの内部に入った瞬間、圧倒されて、スゲー!と声に出してしまいました。
天井は本物の金で飾られていて、「イランで一番高級な建物」となっております。

中心部にあるのが、ホメイニ師の霊廟、お墓です。

私のような異教徒でも内部に入ることができ、このように写真や動画も撮らせてもらえてかなり寛大ですね。

ちなみにこの日は「アルバイーン」という祭日で、エマーム・ホセイン殉教の40日後ということで喪に服すために黒い服を着ております。

シーア派とスンニ派の違いは?

ここで、イスラム教の宗派について簡単に説明します。
イスラム教徒は全世界に約15億人いて、大きく分けるとスンニ派、シーア派に分けることができます。ニュースとかでよく聞きますよね。

大半はスンニ派でイスラム教徒全体の85%にもなります。シーア派はイスラムのわずか15%と少数派です。
しかし、イランは国教をイスラムシーア派としており、国民の90%がシーア派という世界でも珍しい国です。

2つの宗派の違いは、
・シーア派:イスラム教創始者、預言者のムハンマドの血族を後継者としている。
・スンニ派は、皆の話し合い、合議で後継者を選んでいます。

イランではシーア派の中でも「12エマーム派」というのが主流で、ムハンマドの初代後継者であるいとこのアリー以下12人の直系子孫を絶対的指導者としています。

彼らが亡くなった日は祭日として祭りが行われます。スンニ派ではこのような祭りはありません。当時スンニ派とシーア派が戦い、スンニ派が12人の直系子孫を殺して殉教させたため、今でもスンニ派とシーア派の争いが絶えません。。。

シーア派の祭日「アルバイーン」の特徴

この日は、2016年11月28日で、アルバイーンというシーア派にしかない祭日でした。その40日前にイランで最も重要な祭日「アーシュラー」という祭日がありました。これは、12エマームの一人ホセインの殉教を哀悼する祭日で、みんなが黒い服を着て、国中が黒い布や旗で覆いつくされます。

その40日後にこのアルバイーンという祭日があります。礼拝の様子は、スンニ派のものとはまるで違い、哀悼を表して悲しみや嗚咽が含まれていてイラン独特のものです。

「アルバイーン」の礼拝、独特な歌声!

このアルバイーンの礼拝の動画はかなり珍しいと思いますので、上記の動画でじっくりとご覧ください。8分以降しばらく続きます。

以上、エマーム・ホメイニの霊廟について紹介しました。どうもありがとうございました!

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